人事施策人事

女性社員の活躍や外国籍社員の数の多さダイバシティはマキノの根幹部分。
マキノはこれからの人事をどう考えているのだろうか。
働き方が問われる今、マキノ人事部からのメッセージです。

半谷優子YUKO HANGAI

株式会社牧野フライス製作所
人事部企画課
マネジャー
産業カウンセラー

半谷さんの現在のお仕事の内容を教えてください。

以前は総務部人事課でしたが、今年4月に組織変更を行い、人事部を発足しました。著しく進むグローバル化に対応するための人材育成の仕組みや、新たな人事制度を取り入れていくことを中心の目的に、人事部の中に人事課と企画課をつくりました。その企画課マネージャを担当しています。企画のメインの仕事はグローバル人事ですが、グローバルのカテゴリーに限定されるわけではなく、採用後のスタッフ教育など人材育成に関連した教育も担当しています。どうすればもっと活躍してもらえるかという「仕組み」を考える必要がありますから、以前よりもずっと経営的視点の必要性を感じています。最近では、海外関連会社との人事交流も活発になり始めました。

海外にも人事部があるんですね?

もちろんです。現地には現地の人事があって、今まではそことつながるということは、ほぼありませんでした。国ごとに法律が違いますから、労務管理も当然それぞれの国に対応せざるを得ません。ただ、そこをあえて繋げてみると何か面白いことが起こるのではないか、大きな力がうまれるのではないかと考えたのです。考え方や前提が様々ではありますが、同じ目標に向かっていくプロセスはとても面白く、実にチャレンジングですね。

マキノの最近の採用における教育施策で新しい試みはありますか?

グローバルインターンシップという企画を1月から実施します。日本の大学に通う学生に日本と海外関連会社と両方のインターンを経験していただくプログラムです。前半1週間が日本、後半1週間が海外、合わせて2週間の日程です。今回フィーチャーしたのはシンガポールですが、今後ドイツやアメリカなど、様々な国に展開したいです。同時に、海外の大学生に対しても同じプログラムを実施していく計画もあります。さらに、元々語学研修は比較的充実している会社だと思いますが、今後はより多くの方が学べる環境を提供し、外国力強化を図ったり、就業時間内で語学学習ができるという制度も設置する予定です。

働き方という観点での新しい施策はありますか?

そもそも育児・介護休業制度は整っておりますし活用されていますが、最近感じるのは「これだけで十分なのだろうか」ということですね。どうしても社員の中に、これは私も含めてですが「甘え」が生じるのです。「私は育児・介護や家事が大変なのだから、この程度でいいのだ」と自分で線を引いてしまう。確かに、人によっては家族などからサポートが受けにくい状況で、なんでも一人で抱え込んでしまう人もいるでしょう。そんな状況だったら、頑張りたくても頑張れない、そこまでやらなくていいのではと思ってしまうのも理解できます。でも結果的にこれが自分の力を最大に発揮できる働き方につながらないのではないかって思うのです。

これはマミー・トラック(mammy track)と言われる現象ですが、これをどうやったら解決できるだろうということに関心があります。育児休業時のサポートを手厚くすることに注力するのではなく、復帰後くじけそうになる状況でもどうやったらやる気をもてるか、そしてやる気があるなら「こういう形でやってみませんか」と提案したいと思うのです。活躍してもらいやすいステージを設計し、キャリアの継続と発展を応援したいということですね。早く(職場に)戻っていただけるなら、少し働き方を変えてもいいよ、という早期復職の支援などは以前から実施していますが、それも含め、人事部としてステージの設計能力を高めていく必要があります。

具体的には働き方に柔軟性をつけるということになるでしょうね。マキノのようなメーカーはどうしても考え方が一律になりがちなのですが、そこに柔軟性を加味する、例えば裁量労働制を一部取り入れる、など社員一人一人のニーズに合った働き方を提供できれば、皆さんの「会社のためにがんばろう」というモチベーションを上げることができるはずなのです。結果的に、時間に対する評価ではなく、パフォーマンスに対する評価ということになるでしょう。

これはテレワーク(在宅勤務)の議論にもつながってきます。開発業務でさえ、情報漏洩が起きないのであれば自宅でも構わないのかもしれませんし。ただ、これもテレワークか職場か、という二項対立の話だけではなく、その二つの要素の“混ぜ方”に工夫が必要だろうと想定しています。

開発系の採用の新しいトレンドは?

従来の機械工学系中心の採用から、情報通信系の人材の採用が少しずつではありますが増えています。情報通信系の学生さんにすごくインパクトがあるのは(私たちにとってはごく自然なことなのですが)「動く」ということのようです。実際に動く。動いている様子が目に見える、これはエンジニアとしての喜びにつながるところがあるようですね。
データをいじっているだけではない、ものづくりの面白さを視覚的に、あるいは嗅覚(工作機械独特の匂いがあります)として、さらに触覚で品質を判断できるようになる。これが情報通信系には新鮮にうつるようです。わかりやすく言うと、ものづくりの面白さに目覚めるということでしょうね。

VRやARのような仮想的な技術も積極的に取り入れていく予定ですし、その意味において情報系の採用を増やしているのは事実ですが、最終的な価値は、やはりものづくりの面白さを感じていただきたいのです。ものづくりは情報系よりも情報量が圧倒的に多いというパラドックスがご理解いただけるはずです。情報系の良いところを取り入れつつも、最後は結局(営業サポートまで含めた)目に見える形で“信頼”をお届けするのがマキノのミッションなのです。

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